社会福祉士資格の現状について

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社会福祉士という職業をご存知でしょうか?介護福祉士、精神保健福祉士と並んで、3福祉士の1つとして数えられています。名称独占資格の国家資格なので、資格を所有した方のみが、職業として社会福祉士を名乗ることができます。資格取得のための試験を受験するにも条件が定められているので、社会福祉士として働く方は、大変な努力をしてその立場を得たと言えます。同時に、社会福祉士として仕事をしている方は、相応の知識・スキルを備えていると考えられます。

社会福祉士は3福祉士の中で最難関

現代社会では少子化・高齢化が進んでいます。福祉・介護職の重要性が広く認知され、需要が高まっている昨今、社会福祉士も様々な施設から必要とされています。福祉職の中でも、特に福祉のプロフェッショナルという呼び声が高い社会福祉士は複数の業界から引く手あまたです。社会福祉士の主な仕事は、福祉に関する相談を受ける相談業務です。しかし社会福祉士が担う分野は非常に幅広く福祉全般の仕事に携わる可能性があります。これが、社会福祉士が福祉のプロフェッショナルと言われる由縁です。プロフェッショナルというだけあり、3福祉士のうち、資格試験の合格率がもっとも低いのは社会福祉士です。

ところが、2017年度はより多くの社会福祉士が生まれた年となりました。受験者数は43,937人で、合格者が13,288人で合格率が30.2%となりました。これは2002年度の31.4%、2007年の30.6%に次いで第3位です。30%を超える合格率は10年ぶりとのことです。

特に最近の傾向としては、61歳以上の高齢者世代で400人の合格者が出ていたり、4年制大学を経て合格した人が半数以上を占めていたりというのが主な特徴だと思われます。この一つに貢献していると思われるのが、通信大学の存在ではないでしょうか。

61歳以上や大卒者の合格数が増えた要因

社会福祉士の資格を取得する方法としては、いくつかのルートがあります。福祉系大学、もしくは福祉系短大の卒業者でない場合は、必ず養成施設へ一定期間通う必要があります。養成施設へ通う期間は資格取得を目指すルートにより異なりますが、最短でも6ヶ月間の通学が必須となります。

普通に61歳以上の高齢者や一般の大学卒業者が養成校に通うことは可能です。しかし、時間的な問題、費用的な問題を考えるとおいそれとはできません。その点、こちらの東京通信大学でなら通信制大学で社会福祉士が目指せます。実習時以外は実際に学校に足を運ぶ必要がないため、忙しい方や頻繁な通学が難しい方でも資格取得を目指すことができます。

動画を中心とした授業でスキマ時間を有効活用しながら自分のペースで学習を進めることも可能ですし、4年間の学費が62万円(入学金込み)という点からも費用負担も少なくて済みます。このような環境が、本来通学が難しい場合も多い61歳以上の高齢者や、すでに4年制大学を卒業済みの方の合格者数アップという現状の傾向を作り上げたと言えます。今後もこの傾向を伸ばしていくことになるでしょう。

社会福祉士として働く上で、知っておくべきこと

3福祉士の中で最ともなるのが難しい、社会福祉士。しかし社会福祉士は、なってからが大変な職業だとも言われています。援助を必要としている人の中には強いエネルギーで助けを求めてくる人もいます。あまりに熱心にそれに対応すると過剰なまでに問題に接触してしまい、限界を超えてエネルギーをそそいでしまって燃え尽き症候群になることもあるようです。正義感が強い人ほど注意すべきでしょう。

退職理由で一般的なのは人間関係のようですが、この点は今後改善を期待していいでしょう。福祉の現場は、以前はやや閉鎖的な風潮があり、そのことから人間関係が複雑になりやすい傾向がありました。しかし近年、福祉の現場環境の改善や福祉職の待遇の改善により、そのような閉鎖的な風潮はかなり薄れてきています。業界全体で環境が整備されてきていますので、仕事で悩んだ際も上司に相談しやすい職場が多いですよ。

社会福祉士は、今後さらに深刻になると言われている高齢化社会で必要とされている職種です。資格を取得しておけば、活躍の場は多岐に渡るでしょう。ただし、人を救うためにも自分をきちんと律せられる人でないと長く続けることも難しい職業という現実があることは知っておきましょう。